愛媛・宇和島 真珠 真珠の豆知識

宇和島での真珠の浜揚げ(採珠)作業

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前回は宇和島の真珠の「核入れ作業」をこのブログでご紹介したので、今回は今年の1月6日に宇和島へ浜揚げ作業の視察に行った際の状況をご紹介いたします。

真珠の収穫でもある「浜揚げ」は冬に行われます。これは化粧巻きと言われ、真珠のテリが向上する水温の低い時期に行われます。

浜揚げをする作業場は海にプカプカと浮かんでいます。実はこれは理にかなったことなのです。一つは沖の養殖場のアコヤ貝を船でここまで運んで、そのアコヤ貝が入ったネットを下ろし易いこと。もう一つは真珠を取り出したあとのアコヤ貝の内臓などをそのまま海に捨てることが出来ることが考えられます。捨てられたアコヤ貝の内臓などは魚など海の生き物にとってはご馳走にもなり、生き物の食物の連鎖にも貢献するのです。また、この小屋は一年を通してアコヤ貝の貝掃除の際にも使われます。

これが沖から船で運ばれてきたアコヤ貝が入った養殖用ネットです。ネットはポケット状になっていて一つのネットにたくさんのアコヤ貝が入っています。

ネットから取り出されたアコヤ貝です。表面にフジツボなどの貝が付着してないので、十分な貝掃除の手入れがなされていたのだと思います。

アコヤ貝を開いて採珠します。真珠の養殖では全てが丸い珠の真珠が出てくると思いがちですが、この写真のようにイビツな形のものが多いのが現実です。この写真の真珠はグレーの突起が複数付いていて宝石用としては使用できません。

こちらの真珠は綺麗な形をしています。ただ、裏側に突起や大きなエクボがあるかもしれません。

取り出された真珠です。綺麗な球状のもの、突起がある変形のもの、色もピンク系、ホワイト系、クリーム系、グレー系のものがあります。
グレー系の色は真珠を生成する真珠袋が何らかの原因で炎症を起こし、この炎症を起こした細胞がシミの原因である有機物を出すことや、そこに集まった血球が壊死をしたりすることが要因でこのような色になります。

真珠を取りだした後のアコヤ貝からは貝柱が取り出されます。昔はこの貝柱は捨てていたそうですが、今は食用として売られています。炊き込みご飯やかき揚げにすると、とても美味しくいただく事ができます。

貝柱を取り除いた内臓はミキサーにかけられます。これはまだ内臓の中に取り残された真珠がある可能性があるからです。オペで入れた核が違う場所に移動していたり、無核真珠(ケシ珠)といって偶然に出来た小さな変形の真珠が生成されることもあるからです。

ミキサーにかけられたドロドロの溶液はこの三段式の分別機で固形物とそれ以外のものに分別されます。

宇和島は温暖な気候とはいえ1月6日は真冬です。気温の低い中での水を扱う作業は大変です。私はダウンコートを着ていますが、松本さんは腕まくりでの作業です。

分別機で固形物が分けられ、丸い真珠らしきものを選別したものがこれです。真っ白なものは核入れ作業のオペで入れた「核」そのものです。これはオペの際に核と外套膜を密着させて入れたのですが、何らかの原因で核から外套膜が離れてしまったことが原因だと思われます。黒から褐色のものは外套膜に僅かに縁の部分が残っていたことが原因として考えられます。

ゴミの中から宝物が!ミキサーにかけられ、残された細かい貝のゴミの中には自然にできた無核真珠(ケシ珠)が出ることがあります。これらの無核真珠はデザインネックレスのパーツとして利用されます。

今年も宇和島の海から無調色で越し物の確かな品質の真珠をお届けいたします。

 

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